アフターマーケットに乗り出した「SHOWA」の本気

アヘッド SHOWAサスペンション

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二輪ロードレースの最高峰が「WGP」と呼ばれていた頃、そこには〝メイド・イン・ジャパン〟のパーツやアイテムが溢れていた。それは強い日本という当時の世相を反映すると同時に、オートバイというプロダクトが飛躍的に進歩を遂げる礎を築いたと言っても良いだろう。

text:河野正士 [aheadアーカイブス vol.159 2016年2月号]
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アフターマーケットに乗り出した「SHOWA」の本気

アフターマーケットに乗り出した「SHOWA」の本気

どのブランドも野心的で情熱に溢れ、そこに打って出たブランドは、当時雑誌の上でしかその世界を感じることができなかったバイクファンにとって〝キラキラ〟としたオーラを纏った存在だった。

その代表的なブランドがサスペンションの「SHOWA」だ。当時のトップライダーたちが駆るマシンのフロントフォークやスイングアームに、オレンジ色の細い書体で書かれた「SHOWA」の文字を覚えているレースファンも多いだろう。日本製のレーシングマシンが世界を席巻したとき、また日本人ライダーが世界に挑んだとき、その足元を支えていたのが「SHOWA」ブランドだ。

もちろん現在もレーシングサスペンションのトップブランドとして知られ(そのロゴは赤に太い書体に変わったが)、数々の栄光を手に入れるとともに新たなカデゴリーへの挑戦を続けている。同時にOEMブランドとしてのシェアも拡大し、スーパースポーツマシンから東南アジア向けの小排気量車まで、幅広いサスペンションの開発と製造を行っている。

そのSHOWAが今年、一般ユーザー向けにハイエンドサスペンション、「BFF(バランス・フリー・フロントフォーク)」と「BFRC®lite(バランス・フリー・リア・クッション・ライト)」の販売を開始する。

同機構は2016年モデルのカワサキZX10-Rに採用されているほか、2015年スーパーバイク世界選手権でタイトルを獲得したカワサキのワークスマシンやMotoGPマシンにも採用されていた。

今回市販されるのは、レース用サスペンション技術を取り入れてダンピング性能を高め、セッティングやメンテナンス性の高さもレース用と同様。しかし耐久性においては各二輪車メーカーの新車に装着される量産車用SHOWA製サスペンションと同様という、高性能と高耐久性および性能持続性を両立させるSHOWAならではのアフターパーツなのだ。

多様な嗜好を持つ消費者に向けたプロダクトを、その満足度を高めるため、いかにパーソナライズするか。欧州に吹き荒れるカスタム人気の潮流は、その一点に向かっている。

そしてカスタムとは対極にあるかに見えるモータースポーツの世界においても、同じうねりが起きているのではないか。SHOWAの一般ユーザー向けハイエンドサスペンション販売という決断は、そのトレンドと言えるのではないだろうか。
▶︎KAWASAKI ZX-10R、BMW S1000RR、GSX-R1000、CBR1000RRなど順次ラインアップを増やす予定。
日本およびアジアにおける販売窓口は「SPK」が行う。
www.spk.co.jp/ 
TEL:03(3472)5015

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