多島美にくらす道 しまなみ海道 CX-5の旅

多島美にくらす道 しまなみ海道 CX-5の旅

アヘッド しまなみ海道 CX-5

広島県福山市にモトワークスというバイクショップがある。全日本選手権を始めとする本格的なロードレースの他、エンデューロや海外ラリーといったオフロード競技も手厚くサポートし、しかも自前のモトクロスコースも造成するなど、とにかくバイクにまつわることならハードからソフトまで揃う心強いショップだ。

マツダCX-5とともに尾道を訪れた今回の旅の途中、せっかく近くまで来たということもあって、代表を務める麻生賢司さんと会うことにした。

夜、宿泊先のホテル「ONOMICHI U2」のそばで待ち合わせることになったのだが、指定された場所はどこかの店でも交差点でもランドマークになるような建物でもなく、ただ「ホテルから東に向かって海沿いを10分ほど歩いたあたり」というもの。

ほどなく現れた麻生さんは海から船に乗ってやって来たのである。

アヘッド 多島美

なにもビジネスの成功者が豪華なクルーザーで迎えに来てくれた、という話ではない。その船にはキャビンも日よけの屋根もなく、5人も乗れば定員で一杯。麻生さんの格好もオイルやグリスがたっぷり染み込んだバイクショップの作業ツナギのままである。

そう、まるで軽トラやカブに乗ってちょっと隣町に出掛けるのと同じ感覚で船に乗り、海を行き来する。それが尾道とその周辺では決して珍しくない日常なのだ。

「今、このあたりには潮がガンガン流れ込んできているからゆっくり走りますよ」 麻生さんはそう言うと2ストローク250㏄の船外機を操り、暗がりの中で緑や赤に点滅する浮標を道標に船首を元来た港へと向かわせる。

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素人目にはよくわからないものの、そこにはアスファルトの上と同じように進むべき進路と守るべき標識があり、夜間航行にはクルマのヘッドライトに相当する規定の装備が必要になる。海が生活圏、あるいは生活道路の一部になっているのだ。

もちろん船を個人で所有し、実際の移動手段にしている人はそれほど多くはないだろうが、瀬戸内に面して生活している人にとって海の往来がごく当たり前のことになっているのは確か。尾道だけでも3つある渡船の存在を知れば、そのことがよく分かる。

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渡船とはその名の通り、岸から岸へ、港から港へ人やモノを渡す船のことだ。そのこじんまりとした響きとは異なり、現在のそれは自転車やバイクに加えてクルマも運んでくれるため、一種のフェリーと言ってもいい。

しかしながら、尾道とその真向かいにある向島は短い部分なら200mも離れておらず、3航路あるうちの福本渡船を使えば航行時間はわずか3分ほど。向島のやや内陸部まで運んでくれる駅前渡船を使っても最長6分前後で渡ることが可能だ。

それがひっきりなしに運航され、福本渡船の場合は大人ひとりなら片道60円、自転車ならプラス10円、クルマで乗り込んでも5m未満なら100円で済むため、多くの人が遠回りになる橋ではなく渡船を利用して尾道水道を行ったり来たり。

船が着岸すれば誰もが手慣れた様子で一斉に乗り降りを終え、すぐにまた離岸。箱の形が異なるだけでその雰囲気は通勤通学の電車と同じである。

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船に乗って島へ渡る。

その響きからはある種の旅情感が漂うものの、尾道水道のそれは生活そのもの。いちいち感慨にふけったり、余韻に浸りたくなるのは、我々のようによそから来た者の証に他ならない。まるで異なる文化と環境がそこにはあった。

●CX-5(XD L Package/スノーフレイクホワイトパールマイカ)
車両本体価格:¥3,526,200(税込)
エンジン:SKYACTIV-D2.2(ディーゼル)/
水冷直列四気筒DOHC16バルブ直噴ターボ
駆動方式:4WD 総排気量:2,188cc
最高出力:129kW(175ps)/4,500rpm
最大トルク:420Nm(42.8kgf)/2,000rpm
燃料消費率JC08モード:17.2km/ℓ

▶︎山陽本線JR尾道駅から徒歩5分、海に面した気持ちの良いロケーション。自転車ごと宿泊可能なサイクリスト専用ホテルを主軸に、レストラン、セレクトショップやギャラリー、イベントスペースなどを擁した複合施設。サイクリストの聖地として話題となっている。

ONOMICHI U2
住所:広島県尾道市西御所町5-11 TEL:0848(21)0550
www.onomichi-u2.com

次ページ続く…

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