モタスポ見聞録 Vol.14 富士に24時間レースが復活

Vol.14 富士に24時間レースが復活

アヘッド 24時間レース

▶︎ル・ボーセモータースポーツはこのレースに、嵯峨宏紀、山下健太、宮田莉朋に加え、平手晃平、石浦宏明を起用することを発表。強力な布陣で優勝を目指す。プロのレーサーも参加するとなれば俄然、盛り上がりそうだ。(写真提供:ル・ボーセモータースポーツ)

「ピレリスーパー耐久シリーズ2018 第3戦 富士SUPER TEC 24時間レース」は6月2日(土)スタート・3日(日)がゴール。チケットの入手方法等詳しくはHPヘ。http://www.fsw.tv/motorsports/race/07/index.html


スーパー耐久シリーズは、市販車ベースの競技車両で行われる点はSUPER GTと共通しているが、スーパー耐久の方が市販車寄りで改造範囲は小さい。ただし、名称を「N1耐久」から「スーパー耐久」に変更した'98年以降は、SUPER GT寄りの高性能な車両にも門戸を広げている。例えばST-Xと呼ぶクラスは、GT300クラスにも参戦できるFIA GT3 規格の車両が対象。ST-TCRは近年勢力を伸ばしているFIA TCR車両が対象だ。

その一方で、トヨタ86やマツダ・ロードスター、はたまたホンダ・フィットやマツダ・デミオが走り回る。参戦車両の動力性能や運動性能のレンジが広く、有り体に言ってカオス状態。上位クラスではプロがステアリングを握ったりもするが、基本的にはアマチュアドライバーを主体とすることもあり、ドライビングスキルの面でもレンジが広く、そこがスーパー耐久の魅力となっている。

スーパー耐久シリーズは'94年から'08年まで、十勝スピードウェイで24時間レースを行っていた。そのため、スーパー耐久としては10年ぶりの24時間レース開催となる。一方、富士スピードウェイにとっては50年ぶりの開催で、'67年4月と'68年3月に開催されている。'67年の大会は日本初の24時間レースとして開催され、細谷四方洋/大坪義男組のトヨタ2000GTが勝利を飾った。

富士スピードウェイは「富士24時間」を「耐久の富士」を象徴するレースに位置づけるだけでなく、「日本の耐久レース」として世界に発信したいという思いを抱いている。フランスのル・マン24時間はあまりにも有名だが、近年はドイツのニュルブルクリンク24時間が、「世界最大の草レース」として人気を集めている(実際には自動車メーカーやプロドライバーが大挙して参加しているが)。

富士もその仲間入りを目指そうというわけだ。「日本唯一の24時間レースとして、地元と一緒に盛り上がれるお祭り行事にしたい」と関係者は思いを語る。「そのために『小川町モータースポーツ協力会』という協力支援体制を設置していただきました。世界に発信できる一大イベントに育てていきたいと思っています」

24時間レースがスタートする2日から3日のゴールまで、サーキット内に滞在することが可能。バーベキューや宿泊が楽しめるキャンプヴィレッジの用意もある。「楽しんでください」と言わんばかりだ。

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text:世良耕太/Kota Sera
F1ジャーナリスト/ライター&エディター。出版社勤務後、独立。F1やWEC(世界耐久選手権)を中心としたモータースポーツ、および量産車の技術面を中心に取材・編集・執筆活動を行う。近編著に『F1機械工学大全』『モータースポーツのテクノロジー2016-2017』(ともに三栄書房)、『図解自動車エンジンの技術』(ナツメ社)など。http://serakota.blog.so-net.ne.jp/

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