U-18の運転予備校

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アヘッド U-18の運転予備校

これまで歩行者の立場からクルマを見ていた若者が、運転を体験することで歩行者の危ない行動を理解することができる。また若いうちに安全運転を体験し、正しいクルマの扱い方を習得することもできる。

さらにクルマ好き、運転好きの若者が増えることで、日本の基幹産業である自動車の発展にさまざまな面から貢献することができるかもしれない。クルマに興味を持つことで、交通安全に関する情報も目や耳から入りやすくなる。こんな目的と希望を持って始めた。

このイベントの主催はAJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)で、インストラクターもAJAJ会員。インストラクターの実技研修はマツダロードスターで実施した。

参加者がアクセルペダルを急に全開にしてしまった場合でも、クルマを直ちに止めることができるように繰り返して練習した。教習所のクルマではなく、メーカーから借りる広報車には補助ブレーキが付いてない。だからみな真剣に練習した。

ほかにトレーニングカーはトヨタ86、SUBARU BRZも使う。生まれて初めて運転する記念すべきクルマをぜひ2ドアスポーツカーにしたかったからだ。

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法律的には、他の人が入ってこない専有地なら免許を持たなくても運転が許される。しかし一応警察庁の某課長にお伺いを立てた。すると「県警レベルではNGですね」と即答された。

理由は前例がないこと、運転できるようになって無免許運転する可能性がある、というものだった。具体的にどのように開催するつもりなのか、と尋ねられたので、詳しく書いて提出した。一度も開催していない時点で、新しいことを始める難しさを味わった。

まあそれでも背中を押してくれる方がたくさんいたので、昨年春に初回を開催することができた。土曜日、日曜日のそれぞれ12名ずつの募集だったが、倍以上の応募があった。昨年は12歳から17歳まで、今年は11歳(なんと小学生)から高校3年生になったばかりの18歳まで予想どおり幅広い。

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当日はまず40分の座学講習。どのペダルがアクセルかブレーキかも知らない子供たちに、ドアの閉め仕方から、ドライビングポジションの合わせ方、シートベルトの正しい装着の仕方、エンジンのかけ方、正しいハンドルの持ち方回し方などを順番に説明する。

この基本の説明は保護者にも聞いてもらうのだが、ベテランドライバーの域の人でも初心に戻って考え直すきっかけになったという感想が寄せられている。

12名の参加者に対して、トレーニングカーを6台用意し、インストラクターも7名体制だ。待ち時間が少なく、じっくりと体験できる。

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クルマを動かす最初は「アリさんブレーキ」だ。ATのクリープをブレーキペダルで抑えて、アリが歩くようなスピードで走る。実はこれはベテランドライバーでもなかなか難しいのだが、生まれて初めて運転するというのに、若者はすぐにできるようになる。これをマスターすれば、停止するときもガクンとならないし、スピードコントロールも楽にできる。

インストラクターが横に乗りアドバイスを与えながら100mあまりのひょうたん型の走行コースを3周しドライバー交代。さらにクルマを替えてもう2周走った。最後の講習は無免許運転をしないように、司法、行政、民事の3つの責任があることを説明した。

終了後の反応がおもしろい。早く18歳になって免許を取りたい。86が欲しい、ロードスターが欲しいという感想が届いてきた。

期待どおり、早速クルマに興味が湧いていることが嬉しかった。

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text:菰田 潔/Kiyoshi Komoda
クルマ好きというより運転好きのモータージャーナリスト。毎年、世界の難関といわれるニュルブルクリンクを走ることを楽しみにしている。日本自動車ジャーナリスト協会会長、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員など。

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