岡崎五朗のクルマでいきたい vol.79 TNGAの第一号車
TNGAとは、トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャーの略。トヨタが推進する「もっといいクルマづくり」の中核を担う技術であり、その第1号車が新型プリウスとなる。プリウスを皮切りに、今後TNGA適用モデルが次々とデビューし、2020年には生産されるトヨタ車の半数、約500万台がTNGAになる見込みだ。
text:岡崎五朗 [aheadアーカイブス vol.159 2016年2月号]
TNGAとは、トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャーの略。トヨタが推進する「もっといいクルマづくり」の中核を担う技術であり、その第1号車が新型プリウスとなる。プリウスを皮切りに、今後TNGA適用モデルが次々とデビューし、2020年には生産されるトヨタ車の半数、約500万台がTNGAになる見込みだ。
text:岡崎五朗 [aheadアーカイブス vol.159 2016年2月号]
というと、TNGA=共通プラットフォーム(車台)と思われるかもしれない。しかしTNGAが狙っているのはもっと高度なもの。従来のプラットフォーム共用化は適用できる車種が限られ、サイズや重量の異なる新車をつくるたびに多くの専用部品の開発を必要とした。トヨタでもプラットフォームの共用化を進めていたが、部品の共用化率は伸び悩んでいたという。
TNGAではプラットフォームという大括りではなく、部品単位でグルーピング化し、それらをモジュールとして組み合わせることで複数車種への適用を可能とした。そういう意味で、TNGAとはハードウェアではなく、クルマ作りの方法論と言った方がしっくりくる。
いずれにせよ、部品の共用化率が高まれば開発コストが下がり、大量発注によってもコストは下がる。ただでさえトヨタのコスト競争力は世界一なのに、さらに低コストになったらさぞかし儲かるだろう。
「いえ、そうじゃないんです。TNGAの究極の目的は、もっといいクルマをつくってお客様を笑顔にすることなんです」(新型プリウスチーフエンジニア豊島氏)
失礼ながら、トヨタのことだから浮いたコストは懐に入れるんだろうなと思っていた。が、そうではなく、TNGAによって浮いたコストを良質な部品や優れた構造に使えば、同じ価格でもっといいクルマをつくれるようになりますよと、どうやらそういうことらしいのだ。
実際、新型プリウスでは、従来のプリウスでは手が回らなかった基本性能を高めることで、運転して感じる気持ちよさを徹底的に磨き込んだという。
果たしてそれは本当なのか? TNGAの成果はきちんとユーザに還元されているのか? それを確かめるべく試乗会へと足を運んだ。注目のレポートは次ページで。
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