真のライトウェイトスポーツに生まれ変わった新型コペン

真のライトウェイトスポーツに生まれ変わった新型コペン

アヘッド 新型コペン

しかし、いかに初代の人気が高かったとはいえ、今、スポーツカー市場は底打ち状態。しかも若者のクルマ購入意向は減少する一方。これまで通りのモデルチェンジでは販売店に足を運んでもらうことさえ難しいだろう。開発陣にはそんな危機感があったという。

「生き残るためには、『全てを変えなければならない』と考えました」そう話してくれたのは、チーフエンジニアの藤下 修氏。お客様との関係、企画、製造、販売。それぞれの段階でこれまでのやり方にとらわれず、新たな取り組みに挑戦した。それは大変なことではあったが、若い開発者たちの闘志に火をつけた。「若い人たちはクリエイティブなことをしたくてそこにいるんですよ。既存のものを焼き直せ、なんて言われたら面白くないんです」

4月にお台場の特設会場で新型コペンのプロトタイプモデルに試乗してきたが、「走る楽しさ」は想像以上。作り手の情熱が伝わってきた。

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では何がもっとも「従来通り」ではないのか。それはボディ構造の「骨格+樹脂外板化」だ。ボディに、モノコック構造でもなく、フレーム構造でもなく、D-Frameと名付けた新しい骨格構造を採用。

骨格だけで、初代コペンより上下曲げ剛性3倍、ねじり剛性1.5倍の剛性を達成している。そして外板に樹脂を採用したことで、と呼ばれる外装の着せ替えが可能となったのだ。

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読者の方の中にはすでに東京モーターショー2013のダイハツブースに参考出品された「コペン」の着せ替えをご覧になった方もいるかもしれない。

興味深いのは、東京モーターショーに出展した際、多くの女性から「かっこいい」という声が出たこと。それだけでなく、多くの小さなお子さんがコペンに手で触れたりしたこと。

「スチールにはない、樹脂の温かみや柔らかさ。ひょっとしたらいい意味で家電に近い身近さを感じてくださったのではないでしょうか。クルマは本来楽しく身近なもの。いつの間にか人とクルマの距離が離れてしまっていたんです。コペンはその距離を、またぐっと近づける。そんな可能性を感じています」(藤下氏)

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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。

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