専門店めぐりで探す1台

アヘッド フレックス

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時間はたっぷりあり、お金はあんまりなかった学生時代。それでも夢は一人前に大きくて、VWカルマンギアのオープンカーが欲しかった。まだインターネットなんて珍しかった頃だから、情報はもっぱら雑誌頼り。中古車屋さんの広告ページに並ぶ、切手大ほどの小さな写真を何時間もかけて見て、コレはと思う物件があればお店に出掛けた。

text:まるも亜希子 [aheadアーカイブス vol.113 2012年4月号]
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専門店めぐりで探す1台

専門店めぐりで探す1台

古いクルマばかりを扱うお店、VWの専門店、オーナーが気に入ったクルマしか置かないお店など、一口に中古車屋さんと言ってもそれぞれに個性が強い。とくにオープンカーなんて趣味性の高いクルマを扱うとなると、スタッフの知識や愛情が見てとれるのがまず面白かった。

そして、雑誌の小さな写真で気に入ったクルマと、いよいよ実際に会えるんだというドキドキ感。最初の頃は、頭の中で美化された妄想のせいでガッカリすることもあったけれど、だんだん中古車の味わいみたいなものが分かってくると、同じようにヤレていても光ってみえるクルマとそうでないクルマがあって、これまた面白い。

お目当ての物件をじっくり見つつ、ほかの売り物も気になって、ついつい1~2時間ウロウロしていたことなどザラだった。

そんなことを続けているうちに、自分の中でがぜんテンションが上がるのは、クルマたちを「比較」することだと気づいた。同じ車種の同じグレードを何台も並べて見比べるという、新車の販売店では決してできないことができるのが中古車屋さんである。

ボディカラーやオプションパーツの有無、キズや内装のきれい度など、見た目で比較するだけでもけっこう悩ましい。なんたって中古車は、1台1台が正真正銘のオンリーワンだ。良い物を見逃したら後悔するに決まっている。

でも一方では、「このお店で買ったあとに、ほかのお店で良い物が出てきたらどうしよう」なんて思いもあって、なかなか決断が難しい。

なるべく後悔のない買い物をするには、やっぱり欲しい車種の専門店に行くのが一番だ。専門店は扱う台数が多いし、中古車を仕入れる段階での目利きができるから良い物が揃い、運命の1台に出会う確率も高まる。

とくに趣味性の高いクルマの場合には、スタッフのアドバイスがその物件を知る情報源でもあり、専門店ならより深く詳しく聞けるのもメリットだ。

とはいえ、悩むことも中古車屋さんめぐりの楽しみのひとつ。今はネットで大量の物件が見られるし、最新入荷情報もわかるから、候補が多くなりすぎてさらに悩みそうである。
全国に販売網を広げるFLEX(フレックス)はランクル、ハイエース、ミニ、ジープなど車種別に、55の専門店を持つ。ww.flexnet.co.jp
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text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。
ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。
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