オンナにとってクルマとは vol.18 バッグの指定席

vol.18 バッグの指定席

それが原因なのかどうなのか、クルマには女性がバッグを置くスペースというものが、いまだに確保されないままである。日産のブルーバードシルフィなど、運転席と助手席の間にバッグが収納できることを打ち出したモデルもあるにはあるが、私を例にとれば、そこに収納できるバッグはパーティの時に持ち出す程度の大きさまでだった。

いつも持ち歩くバッグは横幅40㎝、厚さ10㎝はあるため、とてもとても収まらない。はたまた、軽自動車やコンパクトカーにはインパネやシートバックに「フック」が装備されているモデルが多いが、これも残念ながら使えた試しがない。

まず、そのフックはコンビニ袋をかけることが前提となっているので細く、女性用バッグの取っ手は太すぎてハミ出てしまう。もしかけられたとしても、耐荷重が1~2㎏くらいのフックが多いので、ちょっと役不足だ。私がいつも持ち歩くバッグを計測したところ、3・4㎏あった。
 
そんなわけで、バッグは状況によって車内をさまよっている。自分が運転する時には、空いていれば助手席へ。誰かが助手席に座るなら後席へ。後席もいっぱいならラゲッジスペースへ。

とにかく、少しでも自分の近くに確保したいのが女心である。なぜかと問われると、「近くにないと不安だから」としか言いようがないのだけど、運転中の自分の行動を振り返ってみると、信号待ちの時にふとスケジュール帳を開いて予定を確認したり、頭に浮かんだ原稿の書き出しをメモしてみたり、車内が乾燥するのでリップクリームを取り出して塗ったり、まぁとにかく頻繁にバッグに手を伸ばしていた。
 
ただし、もし床にバッグを置くことを良しとするならば、ウォークスルータイプのミニバンや、近頃の広い軽自動車なら問題は解決する。とくにワゴンRなどハイトワゴン系の軽自動車は、後席の足元が驚異的な広さなので、人を乗せてもバッグを置くスペースが確保できるほどだ。とはいえ、汚したくない大事なバッグ。便利で安全な指定席を、誰か発明してくれないものだろうか。

-------------------------------
text : まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。
ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。

アヘッド ロゴ

この記事をシェアする

最新記事