ひこうき雲を追いかけて vol.50 みなとみらい

アヘッド みなとみらい

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今号の撮影で、みなとみらいにある8つのショールームを半日で回った。フェラーリとロールス・ロイス、ポルシェとBMW、MINIはそれぞれ隣り合った場所にあるので、実質5ヵ所。

text:ahead編集長・若林葉子 photo:長谷川徹 [aheadアーカイブス vol.165 2016年8月号]
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ひこうき雲を追いかけて vol.50 みなとみらい

ひこうき雲を追いかけて vol.50 みなとみらい

みなとみらいは私の生活圏であり、クルマでも徒歩でもしょっちゅう、うろうろしているが、ここ数年で、気が付いたらクルマのショールームがこんなに増えていた。購入する予定もないのにお邪魔をするのには抵抗があって、偵察気分で軽く覗く程度だったから、短い時間でもショールームの方とお話をするのは楽しかった。

個人的に一番驚きがあったのはロールス・ロイスだ。話には聞いていたものの、実際にドア・フェンダーから傘が出てくるとびっくりするし、天井に星が瞬いていると歓声をあげてしまう。自分の生まれた年の生まれた日の星空をオーダーできたりするそうだ。

第一、車名からして「ゴースト」「ファントム」「レイス」……。もう単なる高級ということでは飽き足らない人たちのための特別なクルマなのだと実感する。

もちろん、フェラーリだって実車を間近にすると、革の質感とか塗装のツヤ感とかに惚れ惚れするし、MINIに行けば、クルマ以外にもあれこれ欲しくなって買い物気分が盛り上がる。アウディなんて、納車式の部屋は写真がきれいに撮れるように、影のできない360度照明になっていたりして、感心することしきり。

どのブランドにもそれぞれきっちり個性があって、〝見せどころ〟がある。

読者の皆さんも誌面で見るだけでなく、ぜひ実際にショールームに出掛けてみて欲しいと思う。そして思い切っていろいろ話を聞いてみて欲しい。

ショールームの方には申し訳ないけれど、別に買わなくったっていいのだ。最近のクルマがどんな風に進化しているかも分かるし、そのブランドが何を目指しているのかも分かるし、何より、クルマにこんないろんな世界観があることを知ったら、きっと楽しい気持ちになれるはず。

この調子で、〝みなとみらい〟にフランス車もイタリア車も日本車も、ついでにバイクメーカーも、どんどんショールームが集まってきたらいいなぁと妄想している。

歩いてショールームを順番に巡って、疲れたらカフェで一休みして、ついでに子供と一緒に観覧車に乗って、ショッピングもして、夕飯の買い物もして、船を見ながら海辺で夕涼みして…、そういうことができるのが〝みなとみらい〟のいいところ。ただクルマを見るだけでは終わらない休日が過ごせる。他にそういう場所ってなかなかないんじゃないだろうか。

〝みなとみらい〟が生活圏になってからまだ10年ほどなのだが、その間もこの街はつねに変わり続けている。いいのか悪いのかは分からないけれど、この先どう変わっていくのか目が離せない街ではある。

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text:若林葉子/Yoko Wakabayashi
1971年大阪生まれ。Car&Motorcycle誌編集長。
OL、フリーランスライター・エディターを経て、2005年よりahead編集部に在籍。2017年1月より現職。2009年からモンゴルラリーに参戦、ナビとして4度、ドライバーとして2度出場し全て完走。2015年のダカールラリーではHINO TEAM SUGAWARA1号車のナビゲーターも務めた。
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