NISMOのコンプリートカーはダテじゃない

NISMOのコンプリートカーはダテじゃない

アヘッド NISMOのコンプリートカーはダテじゃない

どういうことかといえば、NISMOの名前を冠した〝自動車メーカー謹製チューニングカー〟のラインアップが充実してきて、それらが予想を遙かに超えて素晴らしい出来映えなのだ。〝チューニングカー〟という言葉に抵抗を感じる人もおられるだろうからもう少しちゃんと説明をするなら、既存のモデルをベースに根本的な部分から見直しを図ってスポーツ性を高めた新しいライン、である。

御存知のとおり、NISMOとは日産モータースポーツインターナショナルの愛称であり、その名のとおり日産のモータースポーツに関連する全てを担う関連会社。

1984年の創立以来、いや、その前身の伝説的な〝大森ワークス〟時代からレース屋、それに付随するスポーツパーツのサプライヤーとして活動してきた長い歴史を持ち、日産に数え切れないほどの栄光をもたらしてきた存在だ。

が、ここ数年来、日産とNISMOは〝NISMO〟というブランドのあり方を見つめ直し、従来の活動に加え、メーカー直系のスポーツブランドに育てる方向にシフトしてきている。

それがカタチになったのが現在の〝NISMO〟の名を持つ市販スポーツモデル。2013年登場のジュークNISMOを皮切りに、現在ではマーチ、ノート、フェアレディZ、GT-Rがラインアップされている。

NOTE NISMO S

JUKE NISMO RS

これまでの自動車メーカーの〝スポーツ〟を謳った追加モデルには、エアロ巻きました、アシ固めました、マフラー換えました、というような比較的インスタントなものが多かったような印象があるけれど、現在のNISIMOヴァージョンは違う。

骨格である車体を組み付ける段階での綿密な補強作業、パワステや、モデルによってはトランスミッションや4WDの駆動の専用セッティング、といった自動車メーカーにしか不可能な部分にまで手が入っている。だから乗ってみると、どのモデルもまるで違うクルマを走らせてるかのよう。

車種によって少しずつベクトルは異なるものの、共通してさらなるスピードを得ただけでなく乗り味も段違いに上質で、官能性も大きく高まっている。一部を除く日本車に欠けていた部分が綺麗に揃ってる。その満足度、ノートですらめちゃめちゃ高いのである。

メルセデスには〝AMG〟があり、BMWにとって〝M〟は特別だ。ルノーの〝ルノースポール〟は、毎年ファン達を熱狂させ続けている。

〝NISMO〟はこれからそうなっていくのだな、というハッキリした予感を、それぞれのNISMOヴァージョンの乗り味が伝えてくるようになったのが今の状況なのだ。

今後のモデル展開も含め、熱い気持ちで見つめていきたいと心から思っている。

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text:嶋田智之/Tomoyuki Shimada
1964年生まれ。エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集長を長年にわたって務め、総編集長として『ROSSO』のフルリニューアルを果たした後、独立。現在は自動車ライター&エディターとして活躍。

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