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実用的なスタンダートタイヤ KUMHO ecowing ES31をテスト

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インプレドライバー紹介

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大内 明彦

25年の自動車雑誌編集者生活を経てフリーランスのモータリングライターとして活動中。自動車に関して幅広い興味を持ち、試乗レポート、メカニズム解説、ヒストリー考察、モータースポーツ取材までを手掛ける。タイヤに関しては、車両の走行系部位と連動して、車両性格を決定する需要な要素と受け止め、編集者時代より積極的に取り組む姿勢を見せている。自動車評価のモットーは「自然感」「ナチュラルテイスト」

ecowing ES31とは?

クムホ カタログ

現在クムホタイヤジャパンのラインナップは、スポーツ系(運動性能重視型)のエクスタ (ECSTA)シリーズ、コンフォート系(快適性能重視型)にクルーゼン(CRUGEN)シリーズで構成され、その原点的な存在として新たにecowing ES31(以下ES31)が設定されます。
ミニバンから軽自動車まで幅広くカバーするサイズ設定で、このクラスでは今や必須性能ともいえる低燃費タイヤ基準もクリアしています。スペックだけ見ても十分購入する際の検討対象になり得るタイヤですが、実はこのタイヤ、欧州では日本よりひと足早く発売されており、主力商品としてラインナップされているということなので、ウェット性能や基本性能の高さなども期待できそうです。

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ES31の基本コンセプトは、

・低燃費性能とウェット性能の両立
・ワンランク上の静粛性と乗り心地の確保

つまり、現代のスタンダードタイヤに要求される性能をまんべんなく、しかもより高いレベルでバランスさせることが目標となっています。一見すると、ごく当たり前、ふつうのことを目指しているようにも思えますが、じつは、コストを抑えたうえで総合バランスに優れるモデルの実現は、タイヤ作りにおいてもっとも難しい部類と言ってもよいでしょう。

実車装着

無題
Kumho
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今回試乗車として選んだモデルはプリウス。ハイブリッド方式のエコカーで、ある意味、実用性能も含めてあらゆる性能が高いレベルで要求されるモデルです。
装着タイヤは純正サイズのひとつでもある195/65R15 91Hを選択。
速度記号が210km/hまで走行可能なHレンジを採用している点も欧州市場を考慮していることをうかがい知ることができます。(国内のスタンダードモデルは180km/hまで走行可能なSレンジを採用するケースが多い)

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タイヤトレッド幅195までが4列リブ(3本グルーブ)、205以上がセンターリブを1本追加した5列リブ(4本グルーブ)のデザインを採用しているのも一つの特徴です。タイヤサイズが大きくなるほど車格も大きくなりますので、それに合わせて接地形状を最適化させ直進安定性などを補う工夫が見られるデザインです。

また、偏摩耗の抑制やコーナーでの安定感に効果が期待できる非対称パターンを採用している点も見逃せません。

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インプレッション

高速道路、市街地、フラットな舗装、荒れた舗装、コンクリート舗装など、一般的に想定される路面を取り込んだコースを設定した試乗コースを走らせてみました。

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色々な路面を走ってみて感じたのは、良い意味でドライバーに意識させない自然なフィーリングを持っているタイヤだということ。
「走る、曲がる、止まる」というクルマに要求される動きの基本3要素を、ごく自然に、なんの違和感もなく、ごく当たり前の性能としてこなしてくれるタイヤ。つまり、それはタイヤの存在感を感じさせない動き、反応を示し、ドライバーが経験的に積み重ねてきた感性と素直に合致した特性を表現していると言えます。

誤解を恐れずに言えば、走り味がごく普通です。この当たり前であることがミソだと言えます。

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何かというと、そもそもタイヤにおいて、突出した性能はわかりやすいものであり、相反するポイントがウィークポイントになりがち。
たとえばスポーツモデルならグリップ力が強みで、コンフォートモデルなら乗り心地のマイルドさや静粛性が突出しています。
しかし、ES31は突出したポイントがない分、非常にバランスが取れています。

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耳障りになるノイズをうまく抑えていたり、高速域でのハンドル操作(剛性感)でも特に不満に感じることはありません。あらゆる状況で、そつなく対応できる懐の深さ、すなわち基本性能の高さが、タイヤの存在感を意識させず、ごく普通の感覚でクルマを走らせることができることに繋がっていると言えます。

ES31は、ここに低燃費タイヤ(A/c)という性能がプラスされます。
まさに実用タイヤに求められる原点的な性能を、非常にうまくバランスさせたモデルであることを感じさせる仕上がりです。

まとめ ecowing ES31は買いか?

Kumho

結論を急げば、賢い選択と言えます。
従来のアジアンタイヤと言えば、安かろう悪かろう、特に実用タイヤでその傾向はよく見られました。
しかし、今回のテストを通じて、トップメーカーのスタンダードモデルと比較しても遜色がない性能であると感じられました。
日本のラベリング制度をクリアしている点や、韓国ブランドゆえの価格面を考えると、コストパフォーマンスは相当に高く、ユーザー側から見れば非常にお得な買い物となり、実用タイヤとしてお勧めできるモデルだと判断できるのではないでしょうか。


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